『藤條虫丸即興ダンス公演2016東京』観劇日:2016年7月24日場所:ほびっと村(北里義之)

7月24日(日)、カウンターカルチャーの砦という来歴をもち、舞踏家のワークショップも開講される西荻窪「ほびっと村」3Fで、世界を旅する “天然肉体詩人” 藤條虫丸さんと南阿豆さんが共演する三度目の即興セッションがおこなわれました。ウード奏者ポール・ドロシェヴィッチさん、森山繁と入間川篤というタブラ奏者のおふたり、ギターの大槻洋治さんらが演奏で参加、畳敷きになった部屋の奥を演奏スペースにあて、窓に外光を遮断する黒幕を引き回しての公演で、観客も座布団にすわって観劇、部屋の上手には学校らしく黒板が寄せられ、公演中の藤條さんが黒板にグラフィック画を描きはじめるシーンもありました。公演は前後半2セットの即興セッション。なぜかインド伝統音楽の通奏低音が、開演前・開演中・終演後にかかわりなく録音で鳴りつづけていました。舞踏のおふたりは、部屋の隅にはけて共演者とソロを譲りあう第一部、コンタクトというより畳上のプロレスというような取っ組みあいを見せた第二部と、変化をつけていらっしゃいました。公演冒頭、先行した藤條さんが上手コーナーにはけると、色鮮やかな真紅の上着の下は赤フンという勝負衣裳を着用した阿豆さんが勢いよく飛びこみ、柔道の受け身の要領で畳のうえを転げまわったり、髪に挿した赤い花をがっしりと(犬のように)口にくわえながら踊るなど、この場所ならではのふっきれた踊りが見物でした。